【景気循環】好況・後退・不況・回復の4つの局面
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景気循環とは、景気が良い時は山、景気が悪い時は谷、といったように波のようなうねりのことをいいます。景気は、好景気と不景気を交互に繰り返すといわれ、これを景気循環と呼んでいます。景気循環には、好況・後退・不況・回復という4つの局面が順番に繰り返し現れます。景気循環は、企業活動や私たちの生活に影響を与える経済活動の水準である景気が、一定の要因で循環的に表れる変動です。このような好況・後退・不況・回復といった景気循環の影響を受けると、株価は大きく変動する可能性を持っていることは否めません。
投資を始めたいという方から「投資をするにあたっての心構えは何ですか?」という質問を受けます。
投資を始めようと考えている方は、どのような市場の変動に遭遇しても、あわてない、動じない心構えを持つ準備が必要です。
あわてない、動じない心構えを持つためには、
1つ目には、投資の目標を設定します。
2つ目には、投資の手順を決めます。
3つ目には、人と比較しないことです。
目標額を設定する
自らが想い描くライフスタイルでは、公的年金以外でまかなわなければいけない退職後の生活費が、どの程度になるかを想定します。退職金を含めた貯蓄残高から判断して、希望するライフイベントでも優先順位を考慮し、取捨選択を適切に行い、目標額を設定します。持続可能なライフスタイルの実現に向けた、個人ごとの資産形成に対する目標額を設定する必要があります。
運用の手順を設定する
あきらめないで、資産運用を続けるには、3つの余裕を持つことが大切です。
「お金の余裕(当面使う予定のないお金で投資する)」
「時間の余裕(長期的視点で考える)」
「心の余裕(失敗しても次の挑戦に生かす姿勢をもって臨む)
の3つです。もし失敗しても、やり直せる余裕を作っておくことが大切です。
当面使う予定のないお金で投資する
「当面使う予定のないお金」を使って投資します。
投資を始める際に大切なのは「当面使う予定がないお金」を見極めることです。投資したいけれども、「当面使う予定がないお金」がないという方は、日々の生活費の使い方を見直してみましょう。あるいは持続可能なライフスタイルをイメージして、思い描くライフイベントであっても見直してみましょう。
くれぐれも使い道がはっきりと決まっているお金を投資に充てることはやめて下さい。
時間の分散を図ることもポイントです。NISAなどの少額投資非課税制度を活用して、投資を続けます。相場が大きく下げた時など気が滅入るような不測の事態を避けるためにも、資金を一時期に集中投資するのは止めましょう。投資タイミングを分けながら、コツコツと長期積立投資を続ける姿勢が必要です。
長期的視点で考える
長期的視点で投資すべきであると考えるポイントは、長期投資の持つメリットを最大限に活かすことができるからです。
1つ目には、長期投資の持つメリットは、複利効果が得られることです。
投資資金を運用して得られた配当などを、更に運用して増やしてゆく複利の効果があります。投資期間が長いほど、複利効果も大きくなる傾向があります。
2つ目には、投資期間を長くすることで、運用成績の悪い時期と良い時期がならされ、一年あたりの平均的な収益率は安定する傾向があることです。
3つ目には、長期的な視点で考えると、短期的な見方や時々の傾向に惑わされることがなくなります。したがって、近視眼的な損失回避のコストを抑制できます。
長期投資で大切なことは、株式市場が大きく下落した場合でも、運用を続けることができる状態にしておくことです。個人投資家は、ライフサイクルに応じて、投資可能な金額も時間も自由に決めることができます。一時的に損失を抱えても、すぐに必要なお金でなければ、時間を気にせず回復を待つことができます。
失敗を、次の挑戦に生かす姿勢をもって臨む
不測の事態を避けるために、時間の分散を図り投資タイミングを分けて、コツコツと資産形成を続ける姿勢が必要です。こころの余裕があれば、今まで経験したことのない事態にも色々なことが見えてきます。確定拠出年金、少額投資非課税制度NISAを活用し、定額購入法を用いて、成功体験を積み上げて資産形成を継続して下さい。
リスクを軽減するために分散投資する
投資には、リスクを抑える方法の一つとして分散投資という考え方があります。
リスクを軽減する目的で、複数の金融商品への分散投資を徹底する姿勢が必要です。大きな成果を狙って1つの金融商品に集中投資を行うと、その分だけリスクも大きくなります。分散投資を行うことで、心に余裕をもって失敗しにくい資産形成を実践することができます。
人と比較しない
持続可能なゆとりある暮らしに向けて、人的資産と金融資産を形成することは、自律するために必要なことです。仕事面で技能的に自立している人でも、周囲の人と比較するところから焦燥感に襲われたり、逆に現状に満足したりします。人口減社会の変化に立ち向かうために、自分で立てた資産形成ルールに従って、自らをコントロールして自律しなければなりません。
長期・つみたて・分散投資を基本方針として、「心の余裕(冷静な判断力)」「時間の余裕(中・長期投資が基本)」「資金の余裕(余裕資金で)」の3つの余裕を持つことが、資産形成を行うための必要な心構えと言えます。確定拠出年金や少額投資非課税制度NISAを活用して、自分自身の成功体験を積み上げることが大切なことではないでしょうか。
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